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『随想』すぎゆく季節に考える

2013年5月28日 (火曜日)

おゆうはん (豆ごはん)

27日。

私の部屋からホトトギスの鳴き声が聞こえた夕暮れ時。
今年の初鳴きかもしれない。
おゆうはんは
今年二度目の豆ごはん。
ツマは豆ご飯が好きで
十五歳の卒業式の前日に逝った母を想いながら
毎年このご飯を炊く。
 
三十数年以上も昔のことを手繰り寄せるために
豆の実をむいて米を研ぐ。
そしてご飯を食べるながら母を思い出す。
 
豆は、家でもらってきたものです。
この豆を毎年楽しみにして、この季節には豆ごはんを炊きます。
 
やがて私の母が死んでしまい
私のツマも老いぼれてしまった頃に
ムスメはこのご飯をどんなイメージで思い出してくれるのだろうか。

 


 
豆ごはん

2004年8月12日 (木曜日)

ツクツクボウシがないている

お盆が近いので、お墓参りに行った。
ツクツクボウシがないている。

 

母にそのことを話したら、「今年はいつもより早くなきだした、秋も早く来るんだろう」という。

 

こうして毎年、ひとつずつ歳を重ねてゆくことを、ふと考える。

 

父が死んで6年半が過ぎた。
今頃になって、私は親不孝な奴だったな、としみじみ思う。

 

親不孝は遺伝するかもしれない、とも思う。

 

ツクツクボウシの声を辿りながらお墓の裏山の藪の中に入ってみた。

 

久しぶりに来た。
娘を誘ったらついて来たので、私の子供のころの遊び場の話をしてやった。

 

湧き水が染み出ている。あのころは、そんなことで感動したりはしなかった。

 

きっと、死んだ父も子供のころにこの山を駆け回ったのだろう。

 

そんな話は1度もしてくれたこともなかったが、それがわかる歳に、私はなった。

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