就職して(社会人になって)会社人間として働き出した頃がどんな時代であったのかを考えてみる
最初の約十年は、京都のオ社の研究所にいました
この会社はいい会社でしたので本テーマに関して特記することは何もない
そのあとの十年余りがとても悪い会社でした
大阪にある「パー」な会社と呼んでいます
家電会社としてみなさんは知っていると思います
そこで設計技術者として十年ほどを過ごします
立派な会社として誰もが理解しているのですが、どこにも書かれない側面がある会社でした
世の中にはこんな会社が他にもたくさんあるに違いないとう確信も持てるようになりました
今の時代は「人権」とか「個性」「多様性」という言葉が表すように「人」を大切にし尊重して成り立つ社会になりつつあります
表面に綺麗事を並べて会社カラーを上質に保ち高人気を誇っていましたが、逆の面も多く持っている会社でした
(強くて勇敢な軍隊の裏面にある悪質な組織をあらわす物語小説のようでもあります)
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私は三十歳を過ぎた頃から髭を生やしているのですが、「パー」な会社の人たちにはこれがとても気に入らなかったようで口癖のように「髭を剃ってこい」と言う上司が何人もありました
会社の中には軍隊のように昔からの階級制度が残っていた
このような点は、松下幸之助が偉大で立派な人であった為に、マイナス面が表出しなかったわけです
実際には幸之助さんは立派であっても会社の体質は立派ではなかったのでした
こんな話はどんな組織にもある話でしょう
どこにでもあった話でしたが、質が想像以上に悪かったし、腹黒いところがありました
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ヒゲの話以外にもいくつもあります
子供が病気になって看病をしたいので休みたいと言っても意地悪をするように扱われたりしました
仕事が進まないと将来の出世にも大きな影響をあたえるというような意味合いのことをネチネチと言います
いじめドラマそのもののように陰口が広まったり事実にない噂が故意に拡散されたりもします
夏休み前後や飛び石連休には休暇を付加して取って連休を有効に使おうというような計画を口にするといじめや意地悪が始まりました
休暇の当日に仕事が回って来るようにしたり休めない会議を入れたりする人が常識的に多かったのです
職制上で上の立場にある人間は威張り散らしてました、仕事が遅くなると家に私用電話で連絡を入れるくせに、部下が真似をすると真っ赤になって叱ったのを見たときには呆れてモノが言えなかった
日常から締め付けられれているので出張に行ってタクシーに乗ると白紙の領収書を要求する人が多かった、人間が廃れれいました
弱いものには強く当たり、金のある部署や職にはタカリます、顔色を見て貪るのです
そういう風土なんだということに気がついたのはその会社を離れてからのことです
生え抜きの人が多いので私のように途中から舞い込む人には村八分意識が分厚く伸し掛かってきます
社会的に立派な会社ですから資質のある人が高卒採用者などにも多く、努力して出世をしたり重責なポストを掴んだりしていますが、人間味に卑しさが溢れていて品位に欠ける人が多かった
賢い人たちの集まりですから高貴なそぶりを装うのは非常に完璧です
しかし、しばらく一緒にいると何かに嫌気がさして来るんです
それが腹黒さのような卑しさでした
人が悪いのではなく、風土が悪いと感じました
そのような組織は順調に業績を上げているときは何にも気にかかることはありません
しかし、10万人の社員から4万人近くの人々を整理する業務をするとなると、組織のカラーが出ましたね
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