30年という言葉で探ってみる ─ 小雪篇
もう、小雪をむかえるのかと驚く反面、年の瀬が少し待ち遠しかったりもする。
▼小雪や風邪そこそこに靴磨く
様々な難題や岐路に立たされたり、あるいはゆとりが出来て人生を振り返るようなことがあるときに、私は幸せであったのだろうかと何度も繰り返し考えた。
そして、貧しかったことが即ち不幸となったわけではなかったというような朧気な解決でひとまず落ち着く。
身の回りには、資産家を受け継ぐ人もいれば、安定した事業を譲り受ける人もいて、或る時それを羨みの気持ちで見たことも何度かある。
しかし、無から有を生むためには私が舵を切らねば歴史は変わらないのだから、と思い、何も残せないけれども子どもには知の資産を残そうと漠然と考えた。知と仁があれば自分で歩めると信じたからだ。
6年制の私立中学に在学しているときに企業をやめたので、それから大学を卒業するまでの間に日本育英会の奨学金を400万円あまりを借金した。その負債は子どもに今も負わせている。
私の子育てに間違いはなかったと今でも信じているが、1円も肩代わりをして返済をしてやれないのは辛い。
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そんな苦渋の時代に、豊かさについて考えている。
豊かさと満足度
2008年(平成20年)6月12日 (木)
続・豊かさと満足度
2010年(平成22年)5月15日 (土)
何故こんなものを今ごろ見つけたのかというと、先日(前の日記)に読んだ宮本輝の小説の中に「30年」という節を見つめて未来へと生きてゆかねばならないということが書いてあった。
そこでちょうど、私もこの「30年」という数字で人生を振り返ったことがあったと思い起こし検索をしてみることにし、ブログの中にある検索窓へ「30年」と打ち込むと87件のヒットがあった。
社会批判や怨み、妬み、愚痴、不平、など、言い出せばキリがない。
宮本輝の小説「三十光年の星たち」のあとがきのなかで、非常にスカッとするほどに纏められた宮本輝の言葉がある。なかなか、言えないのではないか。
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