冬の暮切ない過去を置き去れず 小雪篇
11月23日
▼木枯らしの音だけ届くガラス越し
▼木枯らしもここは届かぬ庵なり
▼しみじみと木枯らし味わい冬ごもり
木枯らし三区。
そう、ここは木枯らしが吹きすさぶ木枯らし三区なのだ。
なかなかいい語韻だ。
まてよ、語韻なんて言葉あるのだろうか。
連休ですけど、それはカレンダーの上でのこと。
私は家にいて普段の休日と同じように時間を過ごす。
ちょっと実行力の無い自分にしょんぼりしている。
でも、冬枯れの景色を見て部屋にいるのは好きです。
11月24日
▼月はなく星がひとつで朝明ける
妙にこの句が気に入って、
ふらりとツイッターに投げ入れる。
▼新品の洗濯バサミ曇り空
洗濯を干しにオモテに出るけど
真冬のように冷たい風ではなくて
手が悴んだりはしない。
▼冬の暮切ない過去を置き去れず
何とも言葉にできないような寂しさが襲いかかってくるのは
灰色の空のせいかもしれない。
茜色になったらなったで
また同じように思うのだろうけど。
11月26日
▼恨めしキミ冷たい雨に濡れよし
▼小糠雨濡れて貴方の腕のなか
▼冬支度までに貴方に会いにゆく
雨の月曜日になった。
久しぶりに傘をさしてゆく。
スボンにも降り掛かる冷たい雨。
でも、
吐息が白くならないな。
▼濡れ落ち葉かき集めて人影なく
« ユーミン | トップページ | 広井良典 定常型社会 新しい「豊かさ」の構想 »
「十七音(冬)」カテゴリの記事
- いろはにほへと ── 大雪篇(2014.12.07)
- 春よ来い、春は恋。 2月中旬篇(2013.02.19)
- 明日の朝あなたにおはようという、夢を見る 二月上旬篇(2013.02.07)
- 節分を濡らして待つやぬるい雨 ─ 節分篇(2013.02.03)
- 月末に寒さ和らぎ豆を煎る 1月下旬篇(2013.02.01)
コメント