衣替え貴方の腕をじっと見る ─ 芒種篇
▼衣替え貴方の腕をじっと見る
6月ですね。
嬉しくもなく、
寂しくもなく。
6月1日(金)
冷麺を食べた。
▼冷麺の辛子がきつくて恋になる
辛子といえば、カツオの刺身にも辛子をつける話をしたら、
よそではそんな文化はなく、当地方だけの模様です。
当県は、食文化の感性が豊かやな。
6月2日(土)
本棚の下の
開けることを忘れていたほどに
ほったらかしだった引き出しを整理する。
おとやんの直筆の手紙がどっさり。
「学費を振り込んだので、しっかり勉強しなさい」と書いてある。;
うちのおとやんが逝ってしまって
今考えると、私の歴史は二転三転したなあ。
心に鬼を、という一節を昔書いたが
追想が停止するのがわかる。
▼訳もなく今夜の月は見えませぬ
▼駆け落ちて田毎の月も疎かに
駆け落ちなどしたことないが。
6月3日(日)
▼水たまり貴方の心の空模様
梅雨間近のくせに
雨降る気配なく
傘も持たずに出かける。
6月4日(月)
▼泣き虫や一息ついてアイス食う
お夕飯は、ブリの刺身をいただく。
ぶり
6月5日(火)
スズメは何故電線から落ちないか。
すべてはここから始まる。
さて、と。
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