起立をして礼をする
年始の知事のお話のなかに、箱根駅伝の地元勢の活躍の話がありました。たくさんの学生さんが頑張ってくれたようで驚いています。
高校時代にはさほど頭角を現さなかった選手が大学になって今年のように大活躍をするのを応援しながら、私も県民性のことを少し連想しておりました。あまり人の前に出てゆくことのない作戦参謀的な人柄が目立ちます。南北に長い県ですから、幾分、気候的な影響や基盤産業の違いからくる社会との接し方にも違いがあると思います。元来、都であるとか天下の台所から一歩退いた国柄でもありますし、しっかりした考えを持ち、じわっと活躍するタイプが似合うのかもしれません。
とりわけスポーツに長けている人が育ちやすい土壌でもないのでしょうけれども、駅伝の選手たちが次々とゴールをするときに、倒れかかって動けなくなってしまう選手は無理ですが、その他の選手は自分が駆けて来た道に深々と礼をしている姿が美しかった。
伊勢や熊野という地を控え、人々は、信ずるものに礼をするという文化に支えられてきた県民性もある。「美(うま)し国」とは、まことに素晴らしい言葉だなと感動しております。
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