円楽さん、逝く
まず最初に、合掌。お悔やみ申し上げます。
往年に活躍し、私に多大な影響を与えた人たちが、次々と逝く。
偉大で刺激的な人物というのは先輩方や自分の親世代あたりに多いこともあって、訃報で驚かされることが多くなるのは40歳をまわるころからで、その間に自分の父も逝き、また恩師の先生方もお亡くなりになった。
円楽。
私にとっての円楽さんは、落語の本髄を知らしめてくれた人だった。
「中村仲蔵」を、堪えようもなく滲む涙を拭きながら、カッコ良く演じる円楽さんは、これが落語なんだ、これが噺家の話なんだ、ということを身体で表現した。
落語を「きく」、という文化、即ち語りに耳を傾けるというおこないが大きく廃れてゆく昨今、そうさせている要因への怒りもあるものの、廃れさせてしまってそれでいいの?という心配も大きい。
(歴史的に見ても、文化とはそんなものなのだろうか。そう思いたくないのだが…)
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※(ニュースから) 落語家の三遊亭円楽さんが10月29日午前8時15分、肺がんのため東京都中野区の自宅で死去。
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