枯野
よく眠る夢の枯野が青むまで 金子兜太
私は夢をほとんど見ない。
眠ったら朝までまっしぐらで、眠っているときの歓びはない。
したがって、どんな寒い朝でも起きるのが嫌だと思ったことはない。
目覚ましで起こされるのが嫌だ。
自分で自然に起きます。
時計もない暗がりの部屋を出て階段を下りていると、
よめはんの枕もとで目覚ましがなっている・・・
私の体内時計はいつもなかなか正確だ。
若いころは夢をよく見ました。
寮時代、薄っぺら壁を隔てて競い合っている友が、おまえの寝言はやかましい…とよく言った。
常に闘っていたのかもしれない。
同じ夢でも、あれになりたいとか、これになりたいという夢も盛んに見た。
受験生の頃には、脳外科医になりたいと真剣に思っていたときもあった。
共通一次とかセンター試験とかいう時代ではなかった。
3月3日に1期校。20日過ぎに2期校の試験があった。
でも、もうあのころのことなど忘れてしまったな。
もしも、私が試験に受かっていたら私にはまた別の人生があったのだろうか。
今の私は、「私は私で、それ以外の何者でもない」、というような結論を抱いている。
学歴でもない。資格でもない。世渡りでもない。
私は私を欺くことはできず、また、他人も欺けない。
明日からセンター試験です。
この一週間で私が家にいる時間にあの子が机に向かって勉強をしている姿を一度も見ない。余裕とはいえないと思うが。。。。
私より一枚も二枚も上なのかね。
アイツには、枯れ野が青む景色が見通せるのだろうな。
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塵埃秘帖 【大寒篇】
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