辻原登 抱擁

話題になるわりには 味わいにかける作品が
本屋のワゴンに高く積まれており
読み終わった人もああよかったとつぶやいている

そんな様子に賛同できる時よりも
残念な気持ちになる時の方が多い日が続き
世の中に行き渡る書物の味も随分変化したな
と思うと同時に
やはり
味わい方がつまらなくなった人も多いのではないか
と頑固を言ってみる

辻原登は裏切らなかったのである
花はさくら木 を新聞に連載している時から
惹かれるものを感じながら
後回しにしていた

ふと、本当の御目当ての本を探しに
大きな本屋に立ち寄ると
本命の本は当然のことながら
置いてもおらず(絶版に近いのだろう)
ハッとする本に出会う

辻原さんの解説を宮下奈都が書いている
そいえば、宮下奈都さんがそんなことをつぶやいていたのを思い出した

宮下さんに
宮下さん 辻原登を読み始めてますよ 辻原さん素晴らしいわ 迫るものがある 小説に力を感じた
とツイートを送ったら
まったくもって辻原登さんは素晴らしいのです
とリプライが返ってきた

背中を押されたみたいで
余計に満足な一冊となりました