きことわ

知り合いの読書人が文庫になったのを読んだというので、早速私も図書館で借りてみた。

とても芥川賞らしい清々しくさっぱりしたタッチで、物語も理屈ったらしくなくて、とても好きなほうです。

詩の小説を読んでいるようでもあり、随想のようでもあるのだが、きちんと物語は進展するし、展開に興味をなくすこともない。ただ、読みながら作文を直したくなることがあるけど、これがこの人のこだわりであり、最高の味なのだろう。言い回し表現や視点、立ち位置に譲れないモノを感じることが多い。

この一種の頑固さに似た文章の移ろいが、大袈裟ではないが読者を惹く。ドラスティックなドラマ構成でなければ価値のないような今のご時世にどうでもいいような詩的な夢心地は、読者を朝吹文学に酔わせてくれる。★は4つとしようかな。感想下書き。