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2017年8月22日 (火曜日)

高橋順子  夫・車谷長吉

付箋を貼った箇所は書き写して
写真のページに貼りました


ムラサキイロノユウグレ
ムラサキイロノカオ
ヲシタヒトガ
ハヤクハヤク
トセカセニ
クルサクラノキ
ニハサクラノキノ
カオヲシテクル ジュンコ ヨシ

表紙にはそんな絵手紙がある
この人がこんな作品を描くということは随分とあとになってから知った

高橋順子 夫・車谷長吉

赤目四十八瀧心中未遂をはじめて読んで、純粋に、これは素晴らしい文学だと思うと同時に「ものがたりの芸術」だとも感じた

文学が持つ高貴で高尚な顔と芸術作品が持つ複数の歪んだ顔(現実ドラマ)のようなものを併せ持ち、心の中にあるドロドロでありながら澄み切ったものを人間的な美学として作品に編み込んだ鮮やかさを感じたのだった

車谷長吉と高橋順子さんは夫婦である

このエッセイは夫婦になる前に、車谷長吉さんから恋文を受け取るところからエッセイ風味に回想が綴られている

出会いが古典的とも思えるスタイルであり、結婚の決意が燃えるようでもなかったみたいに思いだされて、日常の暮らしの一場面を切り取って語るほかに、数々の文学賞に纏わるエピソード、四国へのお遍路行や世界一周の船旅の記憶などを辿ったエッセイになっている

信じられないような二人の暮らしぶりがの様子が随所に出てきて、二人の間の生活ぶりの実態に驚かされ続けてながら没頭し、何度も読みかえしてしまう

しかし、詩人・高橋順子さんは極めてさりげなく随想作品にして綴っている

だが、車谷長吉への深くて大きな愛情が生き続けていることをこの作品からどっしりと受け取ることができる

つまり、このエッセイはこの上ない愛の手紙であり、追悼であり、愛を改めて告白しているとまで感じさせる熱いメッセージの集積だ、といっていいでしょう

読み進むにつれて面白いところでは笑いながら涙を流し、驚くところではビックリ顔になってオオッと叫びながらやはり涙を流して読んでゆく

涙無くして読めないのは、車谷長吉さんが高橋順子さんをとても必要な人としていて、そこにある愛情が二人の間に満ちていたからでしょう

決して軽度とはいえない神経症をやみながら、作家として車谷にしか書けない作品を生み出し続け、燃え尽きたくても願いも叶わず、とんでもない予想外で尽きてしまう長吉さんを最期まで見守って、亡くなってからも熱く振り返り続けている

車谷長吉の人間味の純粋なところをストレートに受取り、それをこの作品で私たちにストレートに伝えてくる

当然、高橋順子さんも熱い気持ちで車谷氏を回想しているんだろうから、涙まみれで書いているのではなかろうか

だからこれはやっぱし愛のエッセイであるのだなと感じるのです

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