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2016年5月10日 (火曜日)

宮下奈都(その1) 羊と鋼の森 に少し触れたので

今月号のメルマガの巻頭で少し触れたので書き留めておきます。
(改訂すると思いますが)


大型連休が終わりました。

今年は、飛び石連休を工夫すれば長期休暇にしてしまいやすいということで、中には実践して遠出をしたり有効活用した人もありましょうね。私は…住まいと職場を移動した以外は青空がよく見える大きな窓のある部屋で寝転んで読書をしてました。

4月号で富山の自然を舞台にした宮本輝の小説に少し触れましたが、この連休は宮下奈都さんの本を何冊か読んでいました。

なかでも、第13回本屋大賞で大賞に選ばれて話題を集めている「羊と鋼の森」をじっくりと読むことができました。

タイトルに「森」とつきます。けれども実像としての森は登場しません。作品でイメージされた森は、私たちが触れている環境創造活動や森林やみどりとの共存、さらにはおいしい空気や水を育む森と通じ合っているものがありました。

主人公はピアノの調律師をする若者です。ピアノは鍵盤の奥に隠されているフェルトのハンマーが鋼の弦を叩いて音を出します。このフェルトや弦を工夫・調節してピアノの音は調節します。森に生まれ森の大きさに守られて成長する若者の話です。

物語のなかで「古いピアノの音の良さは、山も野原も良かった時代に作られたからだ」「昔の羊は山や野原でいい草を食べて育ち、その健やかな羊の毛をぜいたくに使ったフェルトをピアノのハンマーに使って」いたからいい音がするのだ、と書いています。

作者の宮下奈緒さんは、北海道に山村留学をして家族で1年間過ごした経験があり(それを素材にして)「神さまたちの遊ぶ庭」という作品も書いています。

「羊と鋼の森」も「神さまたちの遊ぶ庭」に出てくる森は、ふだんから私たちみんなが夢見ているような森ととても似ていました。しっとり・どっぷりと何度も読み返せる作品でした。

羊と鋼の森(宮下奈都)

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