« 温い日寒い日 ─ 雨水篇 | トップページ | 春はじりじり »

2015年2月21日 (土曜日)

日差し長く雨水がすぎて二三日 【裏窓から・号外】

2月のなかごろに送ったメールマガジンに八田木枯の句を幾つか載せた。俳句のことをどこまでわかっているのか怪しいわたしがそんな大それたことをというような気持ちもあるが、読んでいる人の心をわたしからのパワー以上に揺さぶれるならそれでいいとも思っている。

❍❍❍❍❍❍❍❍❍

 この巻頭を書いているのは1月の暮れのことで、しとしとと降る雨がいつ雪に変わってもおかしくないようなお天気が続いています。

季節を先取る友人がロウバイの鮮やかな黄色い写真を送ってくれたり蕗のとうを見つけたと便りをくれて、まことに如月という時期は、ひたすら春を待つ人々のワクワクする息づかいを肌身に感じながら、季節が目まぐるしく変化する一瞬でもあります。

 このメールマガジンは1シーズンに3回発行します。目をこらして自然をみつめて、ある一瞬だけの素敵な話題をみなさまに届けたいとも思いますが、やはり、それが花が咲くとか実が成るというような話題となれば、あっという間にチャンスは過ぎ去っていますので、素早い変化を捉えるのは難しいです。

 やはり、メールマガジンには俊敏性よりも、しっかりした情報をじっくりと届ける役目も担って、おしゃれなファッションを毎週末に手頃な価格で販売するショップの広告のように、生活の一部としてメルマガを待っていただけるようになればいいな、と思ったりしています。

 そういえばメルマガの巻頭で取り上げる一句を待っていてくださる方に声をかけられたことがありました。今月は八田木枯の句をお届けします。

 落つばき眞新しきを踏みにけり   八田木枯

とんとんとやって来る春を歓ぶ一方で、冬をじっと受け止めている一句がありました。

 いつ来ても枯野にのこる汽笛の尾  八田木枯

 津市出身の俳人・八田木枯(はった こがらし)の句です。作者は昭和初期に津市に生まれ平成24年まで活躍した人で、この句は昭和63年ころの作品です。

 汽笛は紛れもなく汽車のもので、枯野は鈴鹿の山々を突き抜けてきた凩が吹きすさぶ伊勢平野のどこかでしょう。昭和から平成に変わりゆくころにはすでに蒸気機関車(汽車)は走っておらず、瞼に浮かべているのは昭和初期に枯野を走りゆく列車の姿であったのではないでしょか。

 粉雪を運んでくる冷たい凩も、やがて緑の麦畑の上を吹く優しい風となり、春には花を咲かせてくれます。

 八田木枯が、この短い句のなかで「いつ来ても」という言葉が持つ長い時間をさりげなく使っています。短い言葉であっても、この平野の凩の冷たさを感じながら暮らす人々の心が今の私たちにも伝わってきて共感を呼びます。

 もうすぐ春ですね。

 春を待つこころに鳥がゐてうごく  八田木枯

❍❍❍❍❍❍❍❍❍

わたしたちは、春を待っている。

▼日差し長く雨水がすぎて二三日 

午後のひとときに物干しに差し込む日差しが白く明るく輝いているのをつけて、そのときの時刻を確かめながら春を感じた。

バルセロナから

バルセロナから 2015年2月10日 (火)にLINEで届いた写真を見ながら、まだ寒い冬ではあるが、この時期に旅をしているのもひとつの幸運なのだと思う。

この先の未来、どのように社会が変化し技術が進歩を遂げるかは全く想像域を超えている。30年前に私たち夫婦が二人で旅をしたパリもすでに歴史の中だ。あのころよりも格段に向上したジェット機で地球を横切れば半分くらいの時間で日本から現地まで一気に飛べる。それが当たり前で大昔からだったようなくらい常識化されている。

9日から19日まで(日本時間)の旅を終えて新しい生活が始まっている。幾つかのハプニングがあった話も断片的に聞いた。お話を面白おかしく聞けるレベルでよかったよかった。

三月は異動。四月は選挙で大忙し。春がざわめくのがこんなに嬉しいのは久しぶりのことだ。

« 温い日寒い日 ─ 雨水篇 | トップページ | 春はじりじり »

【裏窓から】 」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/46088/61170874

この記事へのトラックバック一覧です: 日差し長く雨水がすぎて二三日 【裏窓から・号外】:

« 温い日寒い日 ─ 雨水篇 | トップページ | 春はじりじり »

M's Zoom

  • ゆうちゃん
    M's Days フォト

写真日記(平成28年版)

  • 越乃寒梅
    平成28年の
    日々の写真に
    コメントを
    綴ります

京都日記(平成27年11月)

  • 渡月橋
    京都日記
    平成27年11月篇

京都日記(平成27年7月篇)

  • 鱧のお弁当
    京都日記
    平成27年7月篇

京都日記(平成27年春篇)

  • 焼き鳥
    京都日記
    平成27年版の
    春の日記です

写真日記(平成27年版)

  • 伊達巻
    平成27年の
    日々の写真に
    コメントを
    綴ります

日々是好日写真記

  • ハーモニカ
    860枚 平成18年から平成26年まで(写真日記)

Walk Don't Run

  • ユース宿泊スタンプ帳
    忘却をおそれず
    記憶を記録として
    遺そうと思う
フォト

BIKEs

  • 平成24年(2012年)最後の春(閏日)のKLE
    かつて
    バイク・ツーリスト
    だったころ
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
2018年6月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ