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2014年5月13日 (火曜日)

もう少し頑張れる 花も嵐もⅢ その73

ひとりで走っている旅先では素朴な人に巡り会えます。旅人でありその村の人です。旅人は、1人の人同志ですぐに話しが弾むようになるし、寒村のじいちゃんであっても人懐っこく話しかけてくれる。

一人旅ってのは、なかなかできないという人もあるようで、羨むように「一人旅かい、いいねえ」とか「勇気あるねえ」と声をかけられることも多かった。

訳を秘めて旅に来てるらしい通りがかりの1人旅の女性に遭遇したこともあります。その子はもしかしたらセンチな旅だったのかもしれないけど、一生懸命にニコニコと話そうとして、何かいい思い出を作るのに役立てればいいなあと思ったのでした。

そうやって、人に言えない旅もあるし、見ず知らずの私に話してスッキリする旅もある。

篝火を焚いてキャンプ場で1人の夜を過ごし、心を曝け出して喋る人もあれば、堪えている人もありました。寂しがっているというわけでもなさそうで、旅人同志が賑やかにやっている前にいながらも孤独を噛み締めて、明日の行く道の右左を考えているのだろうと感じました。

旅に来れば1人です。

誰も頼れないし相談もできない。自分を虐待しているわけではないにしろ、少し判断を迫るような窮地に追いやってしまうことで、自分に判断力と決断力が出てくるのではないでしょうか。新しい道が見えてくるその瞬間がなかなかの快感なのかもしれません。

逃避と言ってみるもののそんなに甘くない。力を試しに来ているに他ならない。そして多くのみんなが、「まだいける、もう少し頑張れる」と思って帰ってゆく。

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