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« 北へと向かう  花も嵐もⅢ その70 | トップページ | 羅刹地獄 ── 新・平家物語から »

2014年4月12日 (土曜日)

髪を地に置く

髪を地に置く

「魏の曹操のことだが。──かつて曹操が麦畝を行軍中、百姓を憐れんで、麦を害すものは斬らんと、法令を出した。ところが曹操自身の馬が飛んで麦田を荒らしたのだ。すると曹操は、自ら法を出して、自ら之を犯す、何を以て、兵を帥きいんやと、自分の髪を切って地に置いたという。……重治、こ れはいつか其方から聞いた話だったな」

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先日読み終わった吉川英治 「黒田如水」のなかで、織田信長が竹中半兵衛に謝るところがある。そこの一節で。

この少し前の節では、以下の様なくだりもあります。

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稲の穂波

奮然、西を指して、(中国へやれ)と、叫んだに相違ない。生涯二度と、信長の顔は見たくもないと唾して誓ったかも知れないのである。

けれど今は──明け初めた今朝は──そういう心もわいて来ない。仄かに秋の朝となった地上を戸板の上から眺めて、「ああ、ことしも秋の稔りはよいな」と、路傍の稲田の熟れた垂り穂にうれしさを覚え、朝の陽にきらめく五穀の露をながめては天地の恩の広大に打たれ、心がいっぱいになるのだった。

今、彼のあたまには、一信長のすがたも、一本の稲の垂り穂も、そう違って見えなかった。べつに、もっともっと偉大なものがこの天地にはあることがはっきりしていた。そして信長の冒した過誤へ感情をうごかすには、自分もまた稲の一と穂に過ぎない一臣の気であることがあまりにも分り過ぎていた。

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