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2013年5月 8日 (水曜日)

きょうからは柱の傷を乗り越える ─ 立夏篇

 五月の風はひと月前の風ではなく
もう夏の風になっている。
  • 五月晴れ母の背中の丸い影
  • きょうからは柱の傷を乗り越える
  • 背くらべいつか抜かれたこどもの日
  • 枇杷の木がモゾモゾしとる立夏かな
  • 道草を食ってツツジの蜜を吸う
  • 初ガツオふるえる箸の辛子かな
どちらの農家も田植えが忙しいのだが、わたしは1町ほどの田んぼを弟に譲り、気楽な暮らしをさせてもらっているので、この季節は時間を贅沢に弄んでいます。
 
 昔のように旅に出ることもなく、インドアな一日を過ごす。
 
 田植えが終わるころは、ちょうどイバラの葉っぱを山に採りにいって(私の地方で言う)かしわ饅頭を母が作ってくれたものだ。父が逝って母も老いぼれてしまい、誰も山に行かなくなったから、そういう自然の恵みには縁遠くなってしまった。自分で山に入るワザを父に教えてもらわなかった私に与えられた罰だと思っている。
 
 今、世の中はすべての人がそんな罰を受けているのだが、そんな意識は希薄だ。幸せだと思っている。
 
 柱の傷を見て自分を省みることもなくなってしまった今
 ツツジが花を咲かせて、私を誘惑することも
 カツオが店に並んで、どうぞと微笑むのも
 
 ある意味では幸せなのであろうけども、
ヒトはそこでとどまってしまっているように思う。
 
 私の力で何かを……と息巻いたこともあったが、
このごろは、私の力などその程度で、そのへんの石ころの一つ一つに区別がつかないのと同じで、
まあそんなもんよ、と思うことが増えた。
 
  カツオ
 
きのう、ジョギングシューズを洗ったことや
 トイレの水洗弁が錆び付いてきて流しっぱなしになってしまうことが多くなったのを見て、自分も錆びたなと思ったことや、
 一昨日に肉を少し多めに食べたら夜にたくさん夢をみたことなど、
そういう事のほうが日記のネタに面白いかなとも思う。

「初ガツオ」とパックに貼ってあったので買って来ました。
9切れほどで398円。
 
 私の父は、鰹の刺身を食べるときが一番嬉しそうでした。
ブリのときもそうですが、
お魚の味と舌触りが、おそらく、
子どもがプリンを食べる感触と似ているのかもしれません。
 
 私は父に似て
 ムスメは私に似て
カツオを食べる。

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