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2012年9月12日 (水曜日)

哀しいと悲しい ─ 白露のころ

白露のころ。何がどうまとまったのか、ムスメの仕事の帰りを待って居酒屋に行く話になった。家からパスで二百円のところにある全国展開の居酒屋だった。


1986年にツマと二人乗りでツーリングに出かけたときに、旅の終盤となった苫小牧で、やっとのことで見つけたホテルの近くに夕飯のために飛び込んだのが、同じ名前の居酒屋だった。


ついこの間、あのときの日記をたまたま読み返す機会があり、今回偶然にもその店に行くことになると、これまた誰にも理解してもらえないような嬉しさのようなものがこみ上げてくる。


26年前である。ただそれだけなのだか、何か手がかりのようなものかあるとイイなと思ったりする。全国チェーンの居酒屋だから、手がかりなど何もないし、喜びなども何もないだろう。しかし、あの荒野のような寂しかった苫小牧で、お客さんなど来るのだろうかとも思わせるようなちっぽけな居酒屋の赤い暖簾の明りを思い出すと、あれは全く別の店であったのだが、一筋の何か繋がるような振動を感じる。


実際には、久しぶりに家族で入った居酒屋で、普段から家庭では面倒くさくて食べられないようなものを探りつつ、しゃべって飲むだけだ。


白露を過ぎていよいよ仲秋となってくる。秋はかなしいとツマがぽつんと言った。かなしいは、悲しいなのか哀しいのか、それは私にはわからないが、30年でそんなことを言ったりするのを1度も聞いたことがなかったと思う。


秋が好きな私と、秋が嫌いな人が、テーブルに向かい合ってお酒を飲んでいる。何も悲しくないのにと突っ張ってみる。


きゅうりの漬物

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