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2012年6月27日 (水曜日)

遠くへ ─ 花も嵐もⅡ その15

24歳で社会人になり26歳で結婚するのだが、その2年間はそれほど遠くまで出かけて行かなかった。

休日になるとバイクでどこかに消えていってしまうので全然遊んでもらえなかったからある意味では寂しかった、というようなことをツマが後で話してくれたのを聞いたことがある。1階と3階に住んでいたので、すでに家族のような気持ちでいたのかもしれない。

あの頃の私は、バイクに乗って行くあてもなく走り回ってばかりいた。だが、あて無しと言えども、未知なる街や峠道を訪ねてぐるりと回ってくるのが楽しみだったのだが。

そんな日々を過ごしながらも大きな旅をしてみたいと考えていた。

大きな旅というのは、途轍もなく遠いところに行ってみたいということだ。信州とか四国とかではなく、限界に近いほどの遠さを夢見た。つまりは、日本の一番北の端にあるところ、北海道を夢見たのだろう。そのときの日常とは全く違った時間や暮らし景色などがあるのだと夢を見るのは、誰でも同じで私も漏れなく北の大地を目指したいと思ったのだ。

北海道には1977年に初めて行っている。ヒッチハイクで回った旅だった。新品のズック靴は家に帰ったときにはズタズタのボロボロだった。ふたたび行きたいと思った時期もあったのだが、バイクに乗って行ってやろうとは思っていなかったかもしれない。バイクツーリストの多くが考えるようなイメージで北海道を捉えようとはしていなかった。

結婚した1984年にはツマを乗せて旅している。GWに九州。夏に北海道。どちらも無計画な旅だったのだが、未完成で未熟であったからこそ味わえた数多くの思い出が残っている。未熟ゆえに今一歩で遭遇しなかったミーハーなコンテンツもあったのだろうが、それを逃したことに何も後悔はしていない。

二人で走った九州と北海道。ツマは、「ただただ好きで抱きついていたけれど、めちゃくちゃ眠かった」という。乗せて走ることは、もうないだろう。

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