懐かしの飛騨路で別れを果たす ─ 花も嵐もⅡ その12
5月27日日曜日。
この日に、いよいよKLE とお別れをする日となりました。
もう20年以上のバイク友になる恵那のVちゃんが私のバイクをレストアしながら受け継いでくれるというので里子になります。
私はもはや、ツーリングをする気迫を失いかけていましたので、冬の間もバイクを放置していましたが、バイクだけでなくウエアも地図も小道具もほったらかしにしてしまっていました。
本格的な旅など、いったいいつから行かなかったのか忘れるほどで、遠乗りをするときに道路状況を予測する勘さえもすっかり衰えていました。
インターネットで情報が飛び交い、ツーリングマップルに情報が満載され、天気予報がリアルタイムで更新され、高速道路で目的地へ瞬時に行ける時代に、私はすっかり乗り遅れているわけです。
でも、再びそういう波に乗ろうとは考えていません。私なりの新しい愉しみ方で復活するころを夢見ています。
◆
お別れを記念して走りに行きながら、最後に恵那へと到着するようにしたいと考えましたので、信州方面か、美濃とか飛騨を候補にあげていました。 ちょうどそこに、「郡上八幡はりはり焼きそば」という怪しげな名物B級グルメの情報が舞い込み、何の迷いもなくコレを食べてから恵那に行くのだと私は決心 をしたのでした。
この日の朝、家を出たのは8時前だったと思います。もう昔のように夜明け前に国道をぶっ飛ばして行こうなどという気は湧いてきません。日曜日の午前中は車も少ないから、まあのんびりと行こうじゃないかと考えています。
ルートは昔からのいつものルート。国道を北上して、長島温泉への交差点を逆に曲がって、木曽川沿い、長良川沿いを走って、岐阜羽島から再び木曽川沿いに。あとは、国道156号線をだらだらと郡上八幡まで走ってゆきました。
11時前にVちゃんとばったり巡り会えました。何の申し合わせもないのに、同じ場所にやってきて、道端に止めてあるバイクを見つけてしまう。予想 もしていなかったので、めちゃめちゃ驚くところなんでしょうが、何か筋書きのように再会できてしまいました。バイクを置いて街の中を散策します。
そうだ、Vちゃんは岐阜県民なんです。よく知っているはずだ。ひとりじゃできないような観光をして、その間に焼きそばも食べて、木陰で涼んで一息ついたら恵那に出発となります。
恵那までは、最高ののんびりツーリングルートでした。飛騨川沿いを走って、白川町というところを走り抜けます。タイヤも満遍なく使ってやって、KLEにとって、ほんと、素晴らしいお別れツーリングとなりました。
恵那のV邸で少し休ませてもらって、中央本線の快速で帰ってきました。
KLEは、その日のうちにV邸のガレージで身包み剥がされてしまったようですが、さぞやすっきりしたことでしょう。しばらくは、V邸から、レストア日記が公表されるのではないかと思っています。
元気に蘇って欲しいと切実に願っています。
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