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2011年12月16日 (金曜日)

「バカボンのパパ」 その2

どこまでも「バカボンのパパ」のようだった父であるが、なかなかの思慮家だったのではないか、というのが私の永遠に解決しない命題である。私が死んで命題も消える。

「永遠なる序章」のなかで椎名麟三は「生きるということは、激情だということです」と言う。彼は「自分は、瞬間瞬間に、死を生き、無意味を生活した」とも書いている。

父が激情の中を激しく燃えるように生きていたのかどうか、今更、分かるわけもないし探れる術もない。

多くの人の回想を寄せ集めると少しずつ見えるものがある。

そこには、純粋に生き、嘘もなく、見栄もない。人を騙すことも欺くことも、陥れることも、謀ることもない父の姿がある。

彼は、機嫌の悪い姿を一度も見せたことがなかった。他人の悪口を言うこともなかった。
何かを悔やんでいるような様子やそれを言葉にすることもなかった。

不思議な人だったのかもしれないと今になって思う。

バカボンのパパが
「忘れようと思っても思い出せないのだ」
というセリフを言うが、私の父にも言ってほしいような気がする。

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