« 遠くに消えた君のこと | トップページ | 雨は静かに »

2010年10月 3日 (日曜日)

こぶしの花が咲いたら、古い地図は棄てて、新しい街へと旅に出よう


こぶしの花が咲いたら、古い地図は棄てて、新しい街へと旅に出よう

私たちの出会いは、偶然で
そう、
別れは必然だった。

桜が散り果てて、薫風が疎水をそよぐ季節に
都大路のセンターラインの向こう側にいたあの人と
信号待ちをして止まった私との視線が
合ったというだけの事件であればよかったのに。


枝垂れ柳のもとでは激情の恋は語れない。

こぶしの花咲く街道を、
確かめ合わない感情をみちづれに
旅を何度も繰り返し、
何度も何度も、土砂降りの雨の中でさようならを交わしておきながら
最後は、晴れ渡った青空の下で
さようならも言えずに、散り散りになってしまった。


― ねえ、偶然というものは、これほどまでに罪深いものなのかい。

― いいえ、あなたが嘘つきで、いつまでたっても私を迎えに来なかった罪を、偶然のせいにしないで。


雪がとけて、こぶしの花が咲いたら、
古い地図は棄てて、新しい街へと旅に出よう。

| 2009-04-04 23:20 | 深夜の自画像(詩篇) |

« 遠くに消えた君のこと | トップページ | 雨は静かに »

【イマージュ】」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/46088/49634434

この記事へのトラックバック一覧です: こぶしの花が咲いたら、古い地図は棄てて、新しい街へと旅に出よう:

« 遠くに消えた君のこと | トップページ | 雨は静かに »

写真日記(平成28年版)

  • 越乃寒梅
    平成28年の
    日々の写真に
    コメントを
    綴ります

写真日記(平成27年版)

  • 伊達巻
    平成27年の
    日々の写真に
    コメントを
    綴ります

京都日記(平成27年春篇)

  • 焼き鳥
    京都日記
    平成27年版の
    春の日記です

京都日記(平成27年7月篇)

  • 鱧のお弁当
    京都日記
    平成27年7月篇

京都日記(平成27年11月)

  • 渡月橋
    京都日記
    平成27年11月篇

日々是好日写真記

  • ハーモニカ
    860枚 平成18年から平成26年まで(写真日記)
2018年8月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
フォト
無料ブログはココログ