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2010年8月15日 (日曜日)

烈日サイパン島 東京新聞出版局

烈日サイパン島 東京新聞出版局



暑い夏になると思い出します。

今は、リゾート地で有名になっている南の小さな島です。

サイパン島。

数々の歴史の中で、もしかしたら一番悲惨な哀しみが、ここにあるのかもしれない。

---

烈日サイパン島 (1979年)
東京新聞出版局


昭和19年(1944年)の夏、青空は今と何も変わらなかったはずだが、南の国の小さな島では死闘が始まっていた。

中部を中心にした第43師団135連隊の日記が発見されたのを切っ掛けに、昭和53年7月7日から半年にわたり中日新聞、東京新聞に連載されたルポルタージュを本に纏めている。

編者は、当時中日新聞社会部長、後に取締役会長、中日ドラゴンズのオーナーとなった白井文吾氏です。

小さな字でびっしりと、いかにも新聞の連載記事というレポートが詰まっている。自分の書いている文章に踊ったりしない、淡々とした筆致で、軍隊というモノが如何にして滅びてゆくのかを綴る。それは、日本の国家というモノの暴走の愚かさでもある。

司馬遼太郎が「坂の上の雲」で、必死に二百三高地を書いたのと同じほど、むしろそれ以上に壮絶な記録がこの小さな本に凝縮されている。

かもめの水兵さん♪
と子どもの頃から歌ったような優しく明るい水兵さんたちの姿がどれほどこのサイパンに残っていたのだろうか。

暑い夏。
水が欲しい…と切々と思いながら、私たちが重要な拠点を預かっていると責任を感じて玉砕をしてゆくまでの過程。

わたしの伯父が(父の上の兄)が二十歳前に志願して水兵さんになり、すぐに南の海へと出陣したという。1ヶ月も満たない間に玉砕という形で最期を迎える。

役場から1枚の通知がある。色が褪せて、尚且つ虫食いと皺だらけなこともあって殆んど読めないのだが、私の母がいうには、ここに7月7日サイパン島で戦死と書いてあるのだという。

とにかく、歴史を、単なる歴史の物語にしてしまわないために、物証や書物は語り続けねばならないと痛切に思う。

(昭和54年3月購入,1979)


| 2009-07-11 07:24 | 読書系セレクション |

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