M's Zoom

  • なかよし(10月の或る日)
    M's Days フォト

歩きの日記

  • 楯ガ崎
    あるく

BIKEs

  • 平成24年(2012年)最後の春(閏日)のKLE
    かつて
    バイク・ツーリスト
    だったころ

Walk Don't Run

  • ユース宿泊スタンプ帳
    忘却をおそれず
    記憶を記録として
    遺そうと思う

ノート

  • 車谷長吉
    ふと開く一冊の絵手紙集

写真日記(平成28年版)

  • 越乃寒梅
    平成28年の
    日々の写真に
    コメントを
    綴ります

京都日記(平成27年11月)

  • 渡月橋
    京都日記
    平成27年11月篇

京都日記(平成27年7月篇)

  • 鱧のお弁当
    京都日記
    平成27年7月篇

京都日記(平成27年春篇)

  • 焼き鳥
    京都日記
    平成27年版の
    春の日記です

写真日記(平成27年版)

  • 伊達巻
    平成27年の
    日々の写真に
    コメントを
    綴ります

日々是好日写真記

  • ハーモニカ
    860枚 平成18年から平成26年まで(写真日記)
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
無料ブログはココログ

« 濡れている姿霞める春の雨 [第23話] | トップページ | 鎌倉へ、、、  [第25話] »

2010年7月 3日 (土曜日)

横須賀線…  [第24話]

2006年02月25日

三月になると街の装いは瞬く間に移り変わり、下宿への帰り道でちらりと横目に見るケーキ屋さんのバイトの女の子のバンダナがオレンジ色から空色になった。

鶴さんに会ったのはいつだっただろうか。試験の結果を話して元気付けられたのが最後だったかもしれない。

電話はもちろんだが、手紙もせっせと書いて、眠る前にはいつも彼女を想っている。近くにいても、会ってくれない冷たそうな人だけれど、こんど会えるときには私なりにお洒落をしてみたいなと、夢のようなことを考えながら布団に潜り込む。

あの年は雨の少ない冬だった。日記が途切れてしまっているので、詳しいことがわからないけど、どうやら三月の二十日ころに卒業式があった。

論文の発表会、京都での家探し、引っ越し。慌ただしく時間が過ぎてゆくなかで、どうやって鶴さんと連絡を取り合っていたのかさえ記憶に無い。細々とした出来事をおおむね忘れてしまっている。しかし、忘れる理由があって、私は薄々気がついている。つまり、原因は次の事件に拠るのだ。

二十日ころに卒業式を終えた。晴れていたと思う。日本武道館から母校までのらりくらりと歩いた記憶があるから。

だが、明くる日には冷たい雨が降ったように思う。だって、そんな日に僕たち二人は鎌倉へ出掛けたのです。

そう…ここでの出来事が、私の三月の記憶を、まるで大きなショックがあったかのように消してしまったらしい。いえ、きっとそうだ、と私は思うことにしている。

もう、都会にネグラを持たない私は、何処で夜を明かしたのかわからないけど、卒業式の翌朝には東京駅の横須賀線ホームに、鶴さんとふたりで並んで列車を待っていた。

---
タイトル変更前:これまでの全ての「好き」がこだまする

« 濡れている姿霞める春の雨 [第23話] | トップページ | 鎌倉へ、、、  [第25話] »

(追憶) 居酒屋・鶴さん」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/46088/48784940

この記事へのトラックバック一覧です: 横須賀線…  [第24話]:

« 濡れている姿霞める春の雨 [第23話] | トップページ | 鎌倉へ、、、  [第25話] »

フォト
2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31