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2009年9月 5日 (土曜日)

中島みゆき 愛が好きです

中島みゆき 「愛が好きです」から「おもいで河」


中島みゆきは詩集「愛が好きです」のなかに「おもいで河」を載せている。

--♪

涙の国から 吹く風は
ひとつ覚えのサヨナラを 繰り返す
おもいで河には 砂の船
もう 心はどこへも 流れない

----

この世に生きていれば様々な悲しみが私を襲う。それを運命と呼んで諦めることもあれば、ひとときの何かの誤りとして、その悲しみは過去に置いて忘れようとしたこともある。

悲しみは、それで消えてしまっても、思い出は、どんなときでも、忘れることはできなかった。自分の意思とは無関係に、心の中に、否、脳裏の深くに焼き付いている。どんなに涙を流しても、それを消してしまうことはできなかった。

中島みゆきはその悲しみの刻まれたところからおもいで河というものが流れ出ていて、そこを浮遊しながらどこか遠くへ流されていってしまいたいと考えたのかもしれない。

でもそれは、儚く虚しい夢物語。私の悲しみは私とともに、死ぬときに消えて終わりだとも思ったのか。

--♪

季節のさそいに さそわれて
流れてゆく 木の葉よりも 軽やかに
あなたの心は 消えてゆく
もう 私の愛では とまらない

----

あなたを忘れることは、―どんな魔術や薬でもってしても、それを可能にはしてくれない。
虚しい抵抗をひとりで続け、行き着くところは「おもいで河」のほとりだったのだろう。

ほら、勇気を出して。

たとえ砂の舟であったとしても
私の涙が魔法に変わることだってことだってあるかもしれない。

🍀

恋はいつだって悲しいもので、人生は儚いものだと思ってしまう。

しかし、中島みゆきは、そのなかに愛を見出し、自分に力強さを授けようとした。

愛が好きです。

愛とはなんだろうと問いかけることはしない。

人は愛を問い詰めることが宿命だと思ったのだろうか。

(2009-09-05 22:29 | 読書系セレクション )

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