« 感性って? 〔2001年立秋号〕 | トップページ | 有終の美 〔2001年9月初旬その2号〕 »

2009年3月11日 (水曜日)

SEPTEMBER 〔2001年9月初旬号〕

SEPTEMBER 〔2001年9月初旬号〕
01/09/03 06:07

▼九月というのは不思議な月だ。まだ夏のざわめきがしっかり残っているのにもかかわらず、「秋風の吹けども青し栗のいが」(芭蕉)の句を開いてみて、染み染みと杯を傾ける。甘い栗きんとんが食いたくなる…

▼確かに随分と涼しい。秋刀魚も店に出回り始めたことだし「秋味」というビールも山積されたいたから、確かに秋なんだろうが、ほんの数日前にふと夜空を見上げたらくっきりと天の川が見えた。空は七夕の余韻を引きずっているのか。

▼SEPTEMBER という歌があったよな。竹内まりあ。大学2年か3年だったと思う。こんな女の子を好きになってみたいと切々と思ったものだ。(実際にはそれほど好みではないのです)

▼夏の間、実家の山に引篭もっていて目に刺激も何もなかったのに、9月になって都会に戻って来て、電車に乗ったら秋色のシャツで颯爽と髪を靡かせて、ブックバンドに縛った本を抱きかかえ校門をぬけて行く女性にあっという間に気を引き付けられる。その姿を目で追っては、その縁遠さにため息をついていた。

|恋がしたいなあ…
|いや、オレは旅に出てくるよ…
|オレだって試験に挑戦するよ…

▼昔に流行った青春ドラマそのものであった。下宿に帰って隣部屋の先輩と一緒に、グラブとボールを片手に公園に出掛けて思い切りキャッチボールをした。商店街を歩き回る時は下駄履き、長髪もぼさぼさだった。でも、あの頃も松屋の牛丼は300円だった。銭湯が95円くらいで、セブンスターが100円で、ビールは幾らだったかな…。

▼九月というと、アースウィンド・アンド・ファイヤが「SEPTEMBER」 という歌をヒットさせ、太田裕美が「九月の雨」を歌った。この時期に悲しいというイメージなど私にはまったくなかったし、期末試験も終わって、がむしゃらに遊んでいるのが楽しかったし忙しかった。

▼旅に出た友人は3ヶ月ほど、どこかに消えてしまい、下宿のおばさんに尋ねても行方が不明であった。

▼青春ってこんな季節のこんな色のような気がして、秋色というのか、あいまいで枯れたような色のガラスの向こうでやっている無声映画のように、私のイメージの中に甦ってくる。何を今更、青春もへったくれもなかろうに…と思いながらも、今、旅に出たら何か発見できるかも知れないなという幻のようなことを考えている。

▼秋とはこんなものか。

« 感性って? 〔2001年立秋号〕 | トップページ | 有終の美 〔2001年9月初旬その2号〕 »

【随想帖 秘】」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 感性って? 〔2001年立秋号〕 | トップページ | 有終の美 〔2001年9月初旬その2号〕 »

M's Zoom

  • ゆうちゃん
    M's Days フォト

写真日記(平成28年版)

  • 越乃寒梅
    平成28年の
    日々の写真に
    コメントを
    綴ります

京都日記(平成27年11月)

  • 渡月橋
    京都日記
    平成27年11月篇

京都日記(平成27年7月篇)

  • 鱧のお弁当
    京都日記
    平成27年7月篇

京都日記(平成27年春篇)

  • 焼き鳥
    京都日記
    平成27年版の
    春の日記です

写真日記(平成27年版)

  • 伊達巻
    平成27年の
    日々の写真に
    コメントを
    綴ります

日々是好日写真記

  • ハーモニカ
    860枚 平成18年から平成26年まで(写真日記)

Walk Don't Run

  • ユース宿泊スタンプ帳
    忘却をおそれず
    記憶を記録として
    遺そうと思う
フォト

BIKEs

  • 平成24年(2012年)最後の春(閏日)のKLE
    かつて
    バイク・ツーリスト
    だったころ
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
2018年6月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ