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2009年3月11日 (水曜日)

茜の空 〔9月のPoeticレター〕

茜の空 〔9月のPoeticレター〕

▼前略 遠い空のあなたへ▼夏が終わって、綺麗な夕焼けがみえる季節になると、いつも、こうしてあなたに手紙を書いたものですね。気に入る便箋が見つかるまで店を探し回って、ペンもついでに買ってきて。▼さっき真っ赤な太陽が山に突き刺さるように落ちてゆきました。そのあとも夕焼けが真っ赤です。街の空気も真っ赤になっています。少しウイスキーを飲みました。私の顔が赤く染まったぶん、空の色はだんだんと紫色になってゆきます。▼あなたを思い出しながら、自分の部屋の机に向かい、私は茜の空を見上げます。そうそう、この手紙を書くために、机の向きを窓のほうに変えたの。その机に座って片肘を突いて、グラスを持って窓の外を眺めてばかりいる。▼刻一刻と空の色が暗くなってゆく。ジェット機がどこかの飛行場へと帰ってゆくのが見える。すっかり街が暗くなっても、空にいる飛行機は銀色に光っている。ほんとうに美しい夕焼けは、一切の雲がない空ではなく、少しばかり雲が漂っているときに出会えるのだよ、って、あなたに話した昔のように、たった今、夕焼けを見て感じていた。あれからちっとも私は大人にならないなあ。▼ふたつの飛行機雲がクロスしている。それを横切るように、また、ジェット機が尾翼灯を点滅させて飛んでゆく。心地よい風が窓から吹き込む。▼時間がコツコツと進んでゆくけど、私の手紙は少しも進まない。あなたに会いたい。もう1度会いたい。どこの空の下にいるのだろうか。▼季節が少し変わろうとしただけで、こんな時間を過ごせるようになるなんて、不思議なものですね。季節の変わり目になるとあなたを思い出してばかりです。あなたも私を思い出してくれるだろうか…。 〔9月3日〕

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