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2007年12月 2日 (日曜日)

振り返る

▼ふと思いついて去年の12月の日記を振り返ってみる。するとそこでは、写真を何枚か拾い出し、感傷に浸っていた。記憶の中で埋もれていた忘れかけている像が、1枚の写真で不思議なくらい鮮明に蘇える。

▼写真と言えば、私は親父の写真を手元に1枚も持っていない。もう10年前の冬に逝ってしまったので、記憶から遠のくばかりだが、毎年冬になると、木枯らしに椿が揺れる庭で葬儀をしたことを思い出す。

▼いよいよ、師走。年が暮れ行くこの時期になると、親父を思い出し、さらにその親父が寒い農作業小屋で夜なべ仕事に注連縄を作っていたのを思い出す。

▼生きているときは、何も思わなかったというか、考えようともしなかった。「寒いのにやめてぇおきぃ」と声を掛けることはあっても、手伝いもせずにいた。だから、新年を迎えるときに注連縄が飾られることは、当たり前のことだった。

▼しかし、親父が逝ってからは、誰も注連縄を作る者がいなくなってしまった。餅を搗く者も居なくなってしまったし、年を送るために家の軒先を片付けたりすることも殆どなくなった。すっかり静かな師走になっている。

▼一年を振り返りながら縄を編む。禍福は糾える縄の如し。ひとつずつ丹念に縄を捻りながら1年を思い出し、それぞれに感謝をし、また反省をしながら親父は縄を編みこんでいたのだ。そう、後年になってから気付くのだから、後悔先に立たず。先人の言葉通りとなっている。

▼人は、皆様のおかげでここまで来れる。そのことに「感謝をしなければならない、などと言葉で説いてもアカンのや、黙って注連縄の作り方を覚えろ」、と親父は言いたかったに違いない。

▼月の中旬に満月を迎え、それが欠けてゆけばひと月が終わる。それを12回繰り返して師走を迎えた。

▼古代エジプト人は、遥か3千年もの昔にその月の満ち欠けを見て、ひと月を30日とし、これを12回と定め12ヶ月としたという。1年は365日、閏年は366日であるという概念も正確に把握していて、12×30=360。残りの5日をどの月にも属さない余分な日として感謝をしたという。

▼一体、私たちは何者に呪縛を受けているのだろうか。皆が皆、同じ方向へと歩み続け、同じような価値観で物事を判断し、多くの人間が自分は幸せだと思い、よその家族より我が家族を大事にし、弱者を切り捨て、それで間違っていないと信じている。

▼毎年同じようなことを考えている。人が溢れ雑音と化した音楽をきき、街を歩く。華やかな電飾を見るたびに、幸福という意識は麻薬なんだなと思う。

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» 暮れる  〔2001年12月下旬号〕 [- Walk Don't Run -]
暮れる  〔2001年12月下旬号〕 01/12/29 11:46 考えてみたらたった44回しか暮れを経験していないことになる。44回と言う数字が大きいのか小さいのかは状況により違うのだろうけど、普段から扱う数字が500MHzとか50GBなとというように10を6乗も9乗もする資料の中で暮らして来た私にとったら、ほっとする数字である。500GHzの正弦波に44回のノイズがのったって見えないんだし…。もちろんそれが致命傷で機器が誤動作することもあるけどね。 稲作をしていたオヤジは、様様な試行を繰り返して... [続きを読む]

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