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2007年3月31日 (土曜日)

折々のうた 最終回

1979年1月25日に連載が開始されたという。つまりそのころに大岡信さんと出会ったことになる。

当時学生だった私は、電磁気学や解析学などと格闘していたはずだ。新聞記事の一角にあったこのコラムを何故に読もうという気になったのかはまったく不明であるが、無機質な数式よりも、歴史に残された詩歌や文学を、私にでもわかる言葉で短く解説し紹介しているもので私は感動の味わいを愉しみたかったのだろう。

ここで閑吟集や梁塵秘帖というものを知り、山頭火の句にも出会った。数々の俳句や短歌、詩歌が私の日常の中にいつも届けられてきて、少なからず人生の道標のような役割も果たして来た。「ふるさとの沼のにほいや蛇苺」(水原秋桜子)が紹介された朝には遠き父母を思った。

何度かの休載期間、充電期間を経ながらもいよいよ本日が最終回だ。いつかはやってくると思っていたが、寂しいという言葉がもっとも相応しいだろうか。惜しむ声を紹介する記事に掲載された大岡さんの写真が、1979年当時に初めて拝見した記憶と重なり、なお一層の重みを感じる。

桜の花が咲く季節にお終いにするとは、まさに有終の美。大岡さん、ご苦労様でした。ありがとうございました。

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