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2007年1月15日 (月曜日)

ボッコちゃん

本年もよろしくお願い申し上げます。

年末にちょっと手にした本が、身近な話で、すごく懐かしかったので紹介します。

ちょうど10年前に他界したショートショート作家の星新一さんの「ボッコちゃん」という短編集の「おーいでてこーい」という一篇です。

崖崩れで壊れた小さな社の址(あと)に深い穴が残りました。
「おーい、出てこい!」と呼んで、石ころを投げ込んでみても誰も何も返事をしません。
穴は住民が不要になったモノや棄てたいモノを何でも引き受けてくれました。
そこで、都会で出るさまざまなゴミを棄てる人が現れます。
便利なことが判明し機密書類まで投げ込まれます。
さらに、原子炉のカスまで放り込むという事態になってゆき、そして、穴のおかげで人々の住む都会の空はきれいになってゆく。
しかし・・・・

という展開で物語が進みます。

35年以上前に発表された作品でありながら、時流をこれほどまでに読み切った作品は少ないかもしれません。
国語の教科書でも取り上げられた時期があり、一部の方々は記憶があることと思います。
興味のあるかたは、ぜひ一読を。


*

「ボッコちゃん」の続きです。
巻頭で取り上げました作品「おーいでてこーい」の結末は、非常にシニカルです。
簡単に結末を説明しますと・・・・。

あるとき、空から何やら石ころのようなものが落ちてくるのに気づき、そのあと、誰かが空のほうから「おーい、出てこい!」と呼んでいる声が聞こえてくるところでこの短編は終わりです。

ジャブ程度の皮肉で、自省を促されたという次第です。


さて、新年に出会った衝撃で、もうひとつ、ガツーンと来る映像がありました。

元旦の朝日新聞・社説は、「戦後ニッポンを侮るな 憲法60年の年明けに」という表題で

キリマンジャロのような高山から、しだいに雪が消えつつある。氷河はあちこちで「元氷河」になり、北極や南極の氷も崩れている。このまま進むと世界の陸地がどんどん海になり、陸上の水は減っていく。ニューオーリンズを襲った恐怖のハリケーンなど、最近の異常気象も、海水の温度上昇と無縁ではない。大気中に増える二酸化炭素(CO2)を何とか抑えなければ、地球の温暖化はやまず、やがて取り返しのつかないことになる。

と書き出し、米国の元副大統領アル・ゴア氏が伝道師のように世界を歩き、地球の危機に警鐘を鳴らしている記録映画「不都合な真実」に触れています。

折角ですから、お時間のある人はこのプロモーションVTRだけでもご覧になるとよろしいかと思います。
原因は「人間にあります」というテロップが印象的です。

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