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2006年10月30日 (月曜日)

一度だけ本当の

通勤途上で真っ赤な実を見つけた。

一度だけ本当の恋がありまして
     南天の実が知っております  山崎方代

そんな季節になりました。

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「(あなたが)恋しいなあ」なんてそう簡単に書くものじゃない。
そんなふうにあなたなら、私を叱るのでしょうね。
お姉さんみたいに、ね。
でも、恋しい。

東北の物語。
月が大きくなってきたし、
続きを書こうかな。

2006年10月21日 (土曜日)

スズムシや親父なきとて今も啼く

◇ スズムシや親父なきとて今も啼く ねこ作。

秋になると実家の庭では鈴虫がなく。静かにふけゆく夜に透き通るようなその声は悲しく響く。

父は、幼少時に耳を患ったこともあってかなりの難聴だったが、スズムシが啼く風流をとても好んだ。耳を澄まして聴いていた姿が思い浮かぶ。

お風呂の追い焚きをするために焚き口に行き薪を放り込みながら、「湯かげんはどうやぁ?」と尋ねてもまったく返事がないこともあったし、逆に、風呂から遠く離れた台所の片隅で何かを大声で誰かが話しても、風呂の中から「ええかげんやでぇー」と返事をしていることがあった。

世界の中のあらゆる音が、私の半分にも満たないほどしか聞こえていなかったであろうに、虫の声や風の音を、繊細に感じ取ろうとしていたのだろう。それが磨かれたものであったのか、不可欠な感性だったのかは不明のままだ。

子どものころの我が家は、田舎づくりの旧家屋だったので、じめっとした裏庭は苔がむして、鈴虫の他にカエルやヘビも居たしウシガエルも啼いた。懐かしいことが次々と思い起こされてくる。

いや・・・・スズムシが啼いているのを耳にしたので、親父がそこに居て耳を澄ましていた風景を思い出しただけである。
「おい、コタツを出そうか」と言うているような気がしただけである。

2006年10月16日 (月曜日)

灯を点す

 先月の初めに中仙道を散策する機会がありました。

 馬籠宿に立ち寄り石畳の坂道を何気なしに歩いてゆきますと、行き交う人の目に留まることさえほとんどなく、ひっそりと石の句碑がありました。 


街道の坂に熟れ柿灯を点す   山口誓子

 その句碑は旧街道の佇まいの中にすっかり溶け込んでおりまして、遥かな昔の秋の夕暮れを想像させてくれました。


 衣替えの時期を過ぎるとまたたく間に秋が身近にやってきます。嵐のような低気圧が去った晩には中秋の名月がくっきりと雲間に現れ、二十四節気の寒露の晩には立待ちの月(十七夜)を眺めることができました。

 暦の上では寒露を過ぎて立冬までの間を「晩秋」と呼ぶのだそうですが、「秋山明淨而如粧」と臥遊録がうたうような「粧う秋」が伊勢平野まで訪れるのはもうしばらくあとのようです。

 読書の秋ともいわれる季節ということもあり、大変過ごしやすくなりました。書に親しむ合間に、センターをはじめ各所で催される秋のイベントなどに参加して、心身ともにリフレッシュをしてみてはいかがでしょうか。

2006年10月12日 (木曜日)

昔の日記に読み耽る

今夜は半月ですな。

ちょうど1年、またはそれ以上前のころの日記に読み耽ると、やはり昔には戻れないのだと、少し、悲しくなる。

少しばかりの劣等感と
誰にも負けない自信と
きらきらと輝く目が必要だ。

「着地点を見つめなさい。」

すばらしい言葉だね。

2006年10月 8日 (日曜日)

晩秋に思う

久々に塵埃秘帖を書きます。【寒露篇】

▽ 10月8日は寒露。
この日を過ぎて立冬までを晩秋と呼ぶそうで、まだ少し早いのではないかな、と思いながらも日々それが馴染んでゆくことを思うと、昔の人のそのセンスの良さは現代人では到底叶わないものだとつくづく感じる。寒露の夜に影を引くほどの明るい月を見上げてその年の豊作に感謝をし、嵐や豪雨などの災害を振り返り幸運悲運を喜びまた悲しみ、人々はいっそう逞しくなってきたのだろう。それと同時に自然の恵みにことのほか深く感謝をし、神として崇めてきているという歴史もある。
現代人には、そのような謙虚で敬虔な気持ちが薄れ、自分たちの知力がすべてを支配してきたような錯覚に陥っていないか。(その裏で地球温暖化などの大きな波が押し寄せているのに、無表情であるのだから不思議だ)

▽ 嵐のような低気圧が太平洋岸を北上し、西日本では中秋の名月を見ることができたが、東の地方では事故がいくつか起こっている。サンマ漁船の転覆。北アルプスの滑落事故。
事故や事件に限らず、モノの発生には根拠がありその理由や誘発事象がある。この事故に遭遇した人々はお気の毒で、ささやかながらお見舞いを申し上げますが、そういうことの起こる社会を見つめる限り、何かが緩んできているし、締めるべきところとそうでないところがアンバランスになっているのではないかと思わずにはおれない。

▽ 極論かもしれないが、行き着くところはすべて「裕福ボケ」「贅沢ボケ」「満足ボケ」だと私は思っている。もっと不自由に…とまでは言わないが、生活の基準を巻き戻してもいいのではないか。その最たるものが「情報」であり「便利な贅沢品」であるのだが。(その情報を扱う技術者として30年来、開発に携わってきたのも事実ですが…)

▽ 科学技術という言葉があって、これは「科学」と「技術」の合成された言葉だといえる。科学は即ち理学だし、技術は工学の大成だ。私は工学の出身となってしまったけど、若きころにはサイエンス(科学・理学)を夢見ていた人間で、数々のテクノロジー(技術)をネタに飯を食わせてもらっていながら、(今もなお未練があるつもりはないものの)、現代人はサイエンスを軽視気味だと嘆いている。

▼ つまらない話はやめよう。さて。
夕食に水炊きをしました。秋になって始めての「お鍋料理」だった。先日、おでんを食べた。そういう季節なのだ。
大勢の人が夏バテをするのに私は食欲旺盛で「夏太り」をしますし、秋には食欲が増進して馬肥ゆる秋と言われるように私も肥えます。さらに、冬には「お鍋」という強敵があったのだ。

▽ 一日一魚を実践していますが、サンマの刺身、脂の乗ったハマチなどが店に並ぶと、間違いなく買ってしまいます。寒露が過ぎて立冬になり、木枯らしが吹きすさぶ季節を迎えようとも私は寒さが決して嫌いではないとまで言い切れるは、脂の乗ったブリとコタツで食べるミカンを思い浮かべるだけで幸せを感じるからでしょう。

◇ 近況。
3連休は信州でキャンプの予定でしたが、思わぬ強風が吹き寒かったのと、出かけ前に1年ぶりに道具をゴソゴソと整備していたら、ガスストーブ(コンロ)のプリムスのガスがほぼ空っぽになったままでして、いとも簡単に家に居ることになりました。

▽ 部屋の掃除をしていたら、父の死亡診断書(平成10年)が出てきましてね。

▽ 高血圧、脳梗塞、胃部潰瘍による出血…などとかかれた紙切れを見ながら、あと「その時」まで17,8年となることを想像し、様様なことを思い浮かべたのでした。
お若いみなさんにはわからんことでしょうが、20年くらいしたらわかるでしょうよ。

2006年10月 1日 (日曜日)

秋の長雨

マイミクのみほこさんの最近の日記のタイトルに「雨降りジャスミン」というのがあった。この言葉の響きがとても気に入っていて、この人の明るさと若さを見事にポン!と突き出してくれたみたいで、こちらまで清々しい。(中身のことに触れませんでスミマセン) 

きょうは、雨降りである。気象庁によると秋の長雨だという。

長雨と聞いて、近年こんな情緒のある言葉が耳に飛び込んできてもゆっくりと噛みしめて味わう暇もなく日常を過ごしてきていたのではないだろうか、とふと思った。

秋の夜長に、葉を落とし始めた草木に染み込むように冷たい雨が降る。
♪雨降りお月様、雲の中・・・・だ。雨があがるのは満月のころだろうか。


10月1日の早朝、夜が空ける前から勢いのいい雨が降り始めた。窓を開けるとひんやりとした空気が流れ込んでくるようなすっかり肌寒い一日となった。

みほこさんがどんな気持ちで「ジャスミン」と書かれたのかをお尋ねしていなので不明だが、このカラリとした「ジャスミン」のイメージと「雨降り」を重ね合わせて、しかも語呂もいいので、暗くて鬱陶しい雨降りがすっかりと「ルンルン」になってくる。

8連勤の最後の日だったので、これを書いている今は、身も軽くフットワークも軽い、、、といきたいが、うちのんが京都の女子大時代の仲間で集まるらしく、きょうはひとりで寂しく飯を食うのだ。


そうそう、そのマイミクのみほこさんが「疾走」(重松清)のレビューを書いていたので、またまた、嬉しくなっている。

久々に今夜は夜更かしをしてみるか。

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