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2006年1月 7日 (土曜日)

脳内出血

イスラエルのシャロン首相の重篤が続いている。一刻も早い快復を祈りたい。

私の父も脳内出血だった。逝くときは、心臓が相当に弱っていたし、喘息も出ていた。高血圧の治療も続けていたが、予想通りのときを迎えることになった。この病気のひとつの特徴だというが、死ぬ間際には胃の内部からの出血も認められたという。死因は心不全。9年前の1月のことだ。

本態性高血圧のため若いときから血圧が高く、薬漬けだった。高齢になってからは鼻血が頻繁に出たという。鼻血が止まらず1キロほど離れた消防署まで自力で行き、救急車に乗せてもらって隣市の大きな病院まで搬送されたこともあったという。

私は血圧計測を専門とした時期もあり大勢の脈波を聞いてきたにもかかわらず、親父の脈波を聞くために聴診器を当てたことは一度もなかった。これも皮肉な話だ。

救急車を街で見かけると、搬送者を案じる。しかし、仕事などで急いでいるときに車の流れが止まればイライラを感じる。危篤人を心配するものの、一瞬、苛立ちを感じる。だから、大怪我(私もちょいと10針ほどの怪我で) でお世話になったことがある人でなければ、搬送者のことなど思わないのが普通だろうとさえ思う。

多くの人はそんなモノにご厄介になる必要はないだろうし、なりたくもない。まさか、自分がご厄介になるなど思ってもいないだろう。

そこで、乗っている人の気持ちを本当に理解できるのは、乗ったことのある人だけ、、、ではイケナイ。

何も救急車の話だけではない。全ての良いこと、悪いことについて、自分は関係ないんだから…と思っている人が多い。一般論として、そのような「突然」を経験して初めて、からでは遅すぎる。(地球温暖化は「突然」ではないのだが…)

「日本国民が全て、失業を経験すればいんだ。」という私の暴言には根拠がある。
そしたら、社会保険も介護も社会道徳も教育も医療も、あらゆる問題の真髄に、人々は目を向けるようになれるから…。 (だから、ほんとうに失業すればよいと思っているわけではない)

気持ちが伸び切って緩んでしまって、満足してしまっている社会を、「巻き戻してゆく」ことは辛いことなのですが、人々は自分だけの満足を棄て、余分な冨を棄て、便利を諦め、さらに、私個人的には、科学技術の生んだITというものが撒き散らす便利さをほどほどにしなくてはならない、と強く思う。

今、現代社会は「脳内出血」をしている状態なんだけど、そいつを搬送する救急車を見て、国民は「イライラ」してるんですよ。最高に滑稽ですよ。

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